[char no=”4″ char=”相談者”]詐欺にあったとき、探偵でも解決できますか?悪徳探偵の手口ってどういうの?[/char]
近年、悪徳探偵による詐欺事件が増えてきています。法外な調査料金を請求されたり、詐欺事件を解決してお金を取り戻したりするなどと持ちかける探偵には要注意!人の弱みにつけこむ悪徳探偵の手口とは?悪徳探偵にだまされない方法を教えます!
探偵による詐欺の手口とは
一部の卑劣な探偵による様々な詐欺の被害があとを絶ちません。具体的にどのような手口があるのかを紹介していきます。
◎浮気調査で口止め料を請求
浮気調査を行った際、浮気調査の対象相手に調査結果をネタにして口止め料を請求し、依頼者には嘘の報告書を提出することで、依頼者の対象者の両方からお金をだまし取る手口です。
◎盗聴器発見詐欺
突然やってきて、「この家が盗聴されている」などと話をしてきます。盗聴器を発見したら料金を払うという契約で、実際には自分たちが用意した機材をさも家の中で発見したかのように見せかけて成功報酬をだまし取るという手口です。
◎別れさせ屋で嘘の報告
別れさせ屋そのものが違法行為ですが、実際には何もしていないのに別れさせ工作をしたかのように説明し、結果「失敗しました」などと報告をする手口です。
◎アダルトサイトのワンクリック詐欺などの返金詐欺
アダルトサイトなどでワンクリック詐欺にあった人に、「お金を取り戻す」などと持ちかけて高額な契約を結び、実際にはお金の回収などせずに全く違う調査をして報告する手口です。
◎調査をせずに契約金だけを搾取する
浮気調査や素行調査などの契約をし、契約金だけを先に受け取り、そのまま調査せずに連絡が取れなくなる手口です。
このように詐欺を行う探偵業者や探偵と名乗る業者の手口は巧妙かつ悪質なものが増えています。
被害に遭わないように、探偵事務所との契約は大手で信頼できるところに相談することが大切です。
探偵の詐欺事件で増加中の「返金詐欺」
探偵による詐欺の被害の中で増えてきているのが、「返金詐欺」と呼ばれる手口です。
返金詐欺とは、違う詐欺の被害に遭った人を対象に、「十分に返金できます」「お金を取り戻します」などと言って誤解させ、契約を結ばせる手口です。しかし実際には探偵は、被害金の返金請求や交渉をすることはできません。
弁護士でないものがそういったことを行うことを「非弁活動」と言い、弁護士法にも定められています。(非弁活動-非弁護士の法律事務の取扱等の禁止)
国民生活センターにも返金詐欺による被害の相談が多数寄せられています。
損失を取り戻せると言われて100万超の契約を結んだが…
国民生活センターに寄せられた相談で、40歳代の女性のケースを見てみましょう。
A社に騙されたのではあにかと考え、ネットで検索した結果、「A社からの被害を救済する」という探偵事務所B社を発見。
B社は支払った顧問料だけでなく、その他の損失分も取り戻せると言ったので、信用して100万円超の調査契約を結んだ。しかしB社の話に疑問を感じ不安になったので、別の探偵業者に相談してみた結果、取り戻すのは難しい、国民生活センターに相談するよう勧められ、相談後にB社にクーリングオフを申し出た。
実際にB社の契約書を確認してみると、お金を取り戻すと言っていたのにもかかわらず、契約目的は「企業の実態調査」、調査内容は「代表者の所在調査、身辺調査」となっていて、全く返金にかかわる内容ではありませんでした。
また、探偵事務所は、お金を取り戻すとは言っていないと主張し、その後全く連絡が取れなくなりました。
このように、他であった被害を救済するかのように持ちかけて、さらに詐欺を働く業者が存在します。被害者にとっては、2重で詐欺にあってしまい、精神的にも大きなダメージを負うことになる極めて悪質な行為です。
このような詐欺業者に合わないためにも、「お金を取り戻す」などと持ちかけてくる業者には十分に注意する必要があります。
探偵による詐欺で逮捕者も!実際にあった事件とは
増え続ける探偵による詐欺事件で、警視庁も注意喚起をしています。
実際にあった、探偵が逮捕された事件を見ていきましょう。
実際は調査せずに契約金だけをだまし取ったケース
2014年10月、警視庁生活安全総務課は、調査料金を受け取りながら調査をしなかったとして、詐欺の疑いで探偵業の容疑者7人を逮捕しました。逮捕容疑としては、債権回収の依頼を女性ら5人から受けていながら「脅かしてでも取り立てる」などとうそを言い、実際には調査せず契約金96万円をだまし取ったということです。
2012年以降、逮捕された探偵業者は計5,400万円ほどの入金があり、「金を払ったのに何もしてくれない」といった相談が相次いだことから発覚しました。契約の大半が詐欺だったと見られています。
不動産の名義変更をするように装って350万円だまし取る
2000年12月、長野県警は調査依頼に来た60代の女性に、不動産の名義変更をするように装い、手数料名目で現金約350万円をだまし取った疑いで探偵業の男を逮捕しました。
逮捕された男は県公安委員会に探偵業の届出をした際に卒業していない有名大学の名前や勤務実績のない有名商社の名前を記載していて、それが虚偽記載に当たるとして、探偵業法違反の容疑でも逮捕となりました。
同署によると、探偵業法の届出の虚偽記載による逮捕はこのケースが初めてとのことです。
いずれも、探偵事務所を信頼して訪れる依頼者の期待を裏切る悪質な行為で、探偵は皆このような行為をしているのかと疑われるような事例です。
しかし、このような悪質な探偵はまれで、大手のしっかりした探偵事務所はきちんと調査を行っています。依頼する側(がわ)も、探偵を慎重に選んで依頼するようにしましょう。
悪徳探偵の詐欺に合わないようにするには?
悪徳探偵の色々な詐欺を紹介してきましたが、このような悪徳探偵はどのようにして見極めればいいのでしょうか。
ここをチェックすれば見抜けるというコツをお伝えします。
探偵業の届出がでていない
まず、探偵業を営もうとするには、前日までに営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する警察署を経由して、公安委員会に開始届出書を提出しなければなりません。
また、営業の開始に当たって、公安委員会から「探偵業届出証明書」が交付されます。その探偵業届出証明書は、営業所の見やすい場所に掲示する必要があります。
営業所に探偵業届出証明書が掲示されていない、また、ホームページなどに届け出番号が記載されていない探偵事務所は、悪徳探偵の可能性がありますので、注意しましょう。
会社の所在地などが記載されていない
探偵事務所のホームページに、所在地や会社の概要などが掲載されていない場合は、レンタルオフィスや転送電話を使って本当の会社の実態を隠している、又は、もともと会社が存在しないなどの可能性があります。
見積りなどの面談を喫茶店やファミレスで行う
面談を必ず外で行い、かたくなに事務所を見せないようにする探偵には気を付けましょう。
その場合、ホームページなどに記載している事務所が実は存在しない、小さすぎて見せられない、複数の屋号を持っていて使い分けているなど、何か見られては都合の悪いことがあるということです。
もし探偵事務所との面談で事務所へ行かない探偵がいたら注意が必要です。
契約書を交わさないで依頼を受ける
探偵事務所に依頼し、いざ契約というときに契約書がでてこない探偵には注意が必要です。
探偵事務所には、依頼者と探偵業務の契約を締結する際に、重要事項説明書、契約書、調査利用目的確認書(誓約書)が必要です。
探偵事務所による「重要事項説明書」、「契約書」の作成、依頼者への説明は、探偵業法第8条にて義務とされています。
「調査利用目的確認書」とは、依頼者がその業務にかかわる調査の結果を犯罪行為、違法な差別的取扱いその他の違法な行為のために用いないことを示す「誓約書」となっていて、依頼者が記入し、提出する必要があります。(探偵業法第7条)
その契約書がいずれもでてこない探偵事務所は悪徳事務所の可能性が高いです。
そもそも、探偵業の届出もしていない可能性もありますので、そういった探偵事務所に依頼するのはやめておくことをおすすめします。
探偵は詐欺事件を解決できるのか?
色々な悪徳探偵のひどい手口を紹介してきましたが、探偵事務所では詐欺にあった人の返金の手助けをすることはできないのでしょうか。
大手探偵事務所が弁護士などの協力のもと、詐欺事件の返金にいたったケースを紹介しましょう。
開運ブレスレットのために全財産を使った女性のケース
その後、販売会社が事務所を閉鎖したことで、不審に思い調査を依頼した。◎調査報告
依頼当初、依頼人のマインドコントロール状態が酷く、探偵事務所側の言葉をなかなか信じなかった。数か月かかってようやく信用してもらたところで、開運ブレスレットの販売会社へ返金交渉のために調査を開始した。
会社住所に会社はなく、事務所登記もでたらめでしたが何とか事務所を特定し、従業員全員の身元を調査。様々な裏づけとともに弁護士や関係各所の協力で、時間はかかったものの無事全額返金された。
返金詐欺なども多くある中、総合探偵社フルスピードでは無事に詐欺事件の返金の手助けができました。
探偵事務所の中には、こうしてきちんと仕事をする事務所も多いことを忘れてはいけません。
まとめ
[char no=”1″ char=”探偵くん”]・悪徳探偵は様々な卑劣な方法で依頼者をだましている
・「返金詐欺」と呼ばれる詐欺事件の解決を装う詐欺が増えている
・打合せにファミレスなどを使ったり、契約書を交わさなかったりする探偵事務所には要注意![/char]
様々な悪徳探偵の詐欺を紹介してきましたが、すべての探偵事務所が悪質な行為をしているのではなく、ごく一部の業者が行っていることです。
探偵に依頼するときは、少なくとも事務所で話をすること、探偵業届出証明書が飾ってあることを確認し、悪徳探偵の被害に遭わないように注意して依頼しましょう。