[char no=”12″ char=”相談者”]探偵は個人情報を手に入れられないけど、行政書士は入手可能ってどうして?[/char]
相手の個人情報が知りたくて探偵に調査を依頼しても情報が得られるとは限りません。なぜなら、日本での個人情報の取扱いは法律で厳しく守られているからです。では個人情報を手に入れることができるのはどのような職業なのでしょうか。今回は個人情報の取扱いができる行政書士と探偵の関係について紹介していきます。
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行政書士とはどんな職業なのか?
みなさんは行政書士という職業をご存じですか?
余り聞き慣れない職業ですし、仕事内容が想像できませんよね。行政書士という仕事がどんなものでどんなことができるのかなど詳しく見ていきましょう。
行政書士は行政書類を専門に扱う職業
行政書士は行政書士法に基づく国家資格です。
依頼された書類作成から、複雑なコンサルティングを含む許認可の手続きまで、様々な行政手続きを代理で行ってくれる職業です。
名前が似ている職業に司法書士というものがありますが、行政書士が行政書類を専門に扱う一方、司法書士は法的な書類の作成や登記を行うことが専門の職業になります。
行政書士の仕事
先に述べたように、行政書士は行政書類を専門に扱います。
具体的な業務をあげると、建設業や飲食店営業の許可、交通事故損害賠償請求、会社設立、相続・遺言など種類は1万を越えるほどです。この様々な種類の書類を個人や法人の顧客から依頼されて作成していきます。
わかりやすくいうと行政書士は暮らしとビジネスの両面からサポートしてくれる職業であり、何か困ったことがあれば行政書士に相談することで解決できることも多いのです。
行政に関わることしかできない
行政書士の分野は幅広いですが、弁護士や司法書士などが権限を持つ分野に関しては業務を行うことができません。
裁判に関することであれば弁護士、税金に関することであれば税理士、登記に関することであれば司法書士といったように各分野には専門家がいて、行政書士はそれらに関わる業務を扱えないのです。
探偵にできること
信用調査や人探し、ペット探しや素行調査などたくさんの調査を行ってくれる探偵は調査の専門家といえます。
人間関係のトラブルの解決にも一役買ってくれる身近で頼もしい存在です。
探偵の調査は法律の範囲内であれば基本的にはどんな調査でも引き受けてくれます。ただ、前科などの調査は相手の個人情報になるため公的機関からの情報入手はできません。
探偵と行政書士の違い
日本で探偵業を営むためには「探偵業届出証明書」が必要です。これは探偵の資格ではなく探偵業を行うことを届け出たという証明であり、探偵を名乗る場合に特別な資格は必要ありません。
海外ではライセンス制になっていますが、日本では取り入れられていません。
そのため日本の探偵は法律の範囲内で調査を行い、特に個人情報の取得については民間人と同等に何も権限がないため、聞き込みや張り込みなどの地道な調査で情報を手に入れるしかありません。
一方で行政書士は士業と呼ばれる専門資格職業です。戸籍や住民票などを職務上、必要な場合に請求することができます。
もちろん第三者に開示することは禁止されていますが、探偵と違い個人情報を入手することができます。
行政書士の資格があれば探偵になれるのか
行政書士の資格があれば、探偵になっても個人情報を手に入れることができそうですよね。しかし、行政書士が自分の都合で個人情報を手に入れることができるとしたら恐ろしいことです。
そのようなことがないために行政書士は、情報の扱いについて厳しく法律で決められ、個人情報を取り扱うのは業務に必要な場合だけと定められています。
また、先ほど説明したように探偵になるために必要な資格はありませんから、行政書士の資格があることが探偵になる資格になるわけではないということです。
探偵と行政書士の兼業は可能か
行政書士は兼業が可能です。特に規制されている業種はないため、探偵と行政書士の兼業もできます。
しかし、先ほども説明したように行政書士はあくまでも業務上でのみ個人情報を扱うことができます。
探偵と兼業しているからといって、それを調査に利用することは違法行為になってしまうため、兼業するとしても行政書士と探偵をしっかり分業しておかなければなりません。
探偵が連携するのは行政書士ではなく弁護士
行政書士や司法書士などの士業は個人情報保護法の観点から、探偵と連携している場合は違法と見てほぼ間違いありません。
ただ、同じ士業であっても、弁護士が探偵事務所と連携していることはあります。
なぜなら、浮気調査の結果離婚に至った場合、依頼者に弁護士を紹介できるということは探偵事務所にとってのセールスポイントになるからです。
さらに、探偵事務所と連携している弁護士は離婚が専門であることがほとんどなので依頼者が有利に話を進めることができます。
探偵も弁護士も依頼者も全員が得をするwin-winな関係になれるため、探偵と弁護士が連携することは非常に多いです。
まとめ
[char no=”1″ char=”探偵くん”]・行政書士とは国家資格であり、行政手続きを行う専門家であり、司法書士や弁護士などの分野では業務ができない
・行政書士は士業であるため、個人情報の入手が可能だが、探偵は法律の範囲内でしか調査ができず、公的機関からの情報収集はできない
・行政書士であることが探偵になる資格になるわけではない
・探偵が連携する相手は、弁護士であることがほとんど[/char]
探偵も行政書士も法律の中でしか仕事はできないため、公的機関から手に入れた個人情報を調査に取り入れることは不可能です。
探偵事務所に依頼する際には、違法な調査をしていないかどうかも確認しておくと安心して依頼できます。
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